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流派を掲げていないせいで流派を聞かれるアイロニー

これはその場で4方向に対して納刀抜刀しているものだが、公共の武道場などもっと広い場所では道場内をウロウロ歩き回りながら時に走りながらどんな状態からも抜く、ということを行っている。 公共の武道場ではいろいろな人が稽古しており撮影が禁止されているのでその様子は撮れないのだが、今回珍しく試し斬り以外の動画をアップしたところ反響が多かった。 このブログでも何度も触れているが、斬り稽古は全体稽古のごく一部で、さらに公開できる内容というのはさらにその一部であるので、私の発信している情報を鵜呑みにして全体を知ったような気になるのは危険だ。 斬り動画しかアップしないと斬ってばかりいるとか斬るばかりで基本稽古しないなどと陰口を叩かれること数知れずだが、見せられる範囲のごく一部を小出しに見せているだけである。 最低120分の稽古のうちごく数秒であったり長くても1分以内だ。 例えば、一本の畳表を斬ることをとっても、斬るのは一瞬だが、斬る前の形稽古やら基本稽古、素振り、木剣による打ち込み稽古などなど、公開しない部分の絵にならない稽古を散々した上での一本である。 そういう目に見えない(見せない)部分というのは説明することではないし、やっている人であれば当然想像の範疇であろうが、やっていない人ほど否定的態度を崩さず陰口を叩く。 技が美しく決まれば決まるほど映像では嘘くさくなり映像を編集しているのだろうと疑われる。我々のできることと言えば、映像の切り貼り編集とスピード調整くらいのものだ。 なにしろインスタはYouTubeと違い1分以内の動画しか投稿できない。
こちらもいつもとは趣向の違う試み。 業界的には「薄物斬り」と呼ぶ。 立てた竹の棒に新聞紙一枚を巻いて入れたものを斬っている。 新聞紙は軽くて柔らかいので枚数が少ないと斬るのが難しい。 試斬台の芯棒に挿して立てるタイプの新聞紙試斬をよく見かけるが、これは土台はしっかりしているし、新聞紙の中に芯棒が通っているのでピシッと直立するため結構簡単。 これはちょっと横の力が加わると倒れてしまうような不安定な土台で立てた竹の中に丸めた新聞紙を突っ込んでいるだけなので、中空の紙を斬ることになりかなり難易度が高いことが想像できると思う。 こういう練習方法というはそこかしこで見かけるものであるから、どこか知っている流派のそれを引き合いに出して私の流派を想像することは自由だが、このブログの読者であればご存知の通り、わたしは流儀流派を掲げない独立研究機関を運営している。 つまり、無流だ。 Instagramでもよく外国人から何流なのかと聞かれるが、Non styleである。 リスペクトする剣豪や流派はたくさんあるし当然研究対象にしているので何かしらの影響はその時々で受けているだろうが、そういうスタイルで活動している。 このスタイルのため明確に何流と言える痕跡がないせいで逆に視聴者の想像力を掻き立ているであろうとこは想像に難くないが、「何流なのか?」と聞かれる皮肉はこの先もずっと続いていくのか、はたまたそんな意図はなくとも後藤流なるものが確立され認知されるようになっていくのか、先のことは誰にも予測することはできないししたくもない。

後藤 健太

後藤 健太

サムライ社長/株式会社コンセプト・コア 代表取締役

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