一所懸命な人と一生懸命な人

  1. 経営戦略
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【読了の目安 : 4 分】

頑張っているのに成果がでない

毎日目の前のことに一心不乱に取り組んでいるのに、いっこうに目標に近づいている気がしない。それどことか、気づいたらいつのまにかまったく違う方向にずれていた。という人がいる。

やみくもな努力を一生懸命な努力だと勘違いしている人だ。

軌道のブレは、最初はほんの僅かなブレでも、そのまま進んでいくと、やがて目標とのギャップはどんどん開いて、のちに修復不可能なほど大きな問題となってしまうことがある。

目標に向かう意識や行動にブレがないかどうか、ときどき点検が必要だ。努力しても結果がでないというのは、軌道がずれてしまっているシグナルである。

たとえば、うまくいくときは努力している気がしないものだ。努力せずともうまくいく、これはやるべきことのセンターを捉えてムリなくムダなくムラなくフォーカスできていること証拠である。

これを一所懸命といい、闇雲に一心不乱で結果がでない状況を一生懸命といって区別したい。

語源について

「いっしょうけんめい」というが、「一所懸命」が正確な使い方であり、のちに一生懸命に変化していった。

一所懸命とは、昔、もともと、主に武士の間で用いられた語で、1ヶ所の領地をめぐって、命がけでその土地を守ったことから由来している。それが後に『生死をかけるような、さし迫った事態』の意から、現在の『命がけで事を行うこと。必死にすること。』という意味に変わっていったものと思われる。

そして、その意義の転化とともに、いつのころからか『いっしょ』を『いっしょう』と延ばし、『一生懸命』と書くようになった。

現行の国語辞典・漢和辞典の取り扱いにしても、『一生懸命は一所懸命の誤り』と明記したものもある一方、『一生懸命は一所懸命の転』として認めたものもある。今では、「一所懸命」よりも「一生懸命」と表記・表現される場合が多くなっている。

新レインボー小学国語辞典には、

いっしょうけんめい【一生懸命】

ものごとをしんけんにするようす。一心にするようす。

参考:「一所懸命」の「所」を「しょう」とのばして発音したことからできたことば。

いっしょけんめい【一所懸命】

封建時代に、武士が一か所の領地を命がけでまもって生活のよりどころとしたこと。⇒いっしょうけんめい。

というわかりやすい説明がされている。

所を得るとは

自らの成長のためには、自らに適した組織において、自らに適した仕事につかなければならない。そこで問題になるのは、自らの得るべきところはどこかである。この問いに答えを出すには、自らがベストを尽くせるのは、いかなる環境かを知らなければならない

大辞林によれば、ところをえる【所を得る】とは、

  1. その人にふさわしい仕事や地位につく。
  2. よい時勢にあって,勢いが盛んである。 「馴れたるさまに上手めき,所得たるけしきして/徒然 233」

ということである。この意味において、ドラッカーの主張とほぼ同義であろう。

一流の仕事をするには、己(おのれ)を知らなければならない。自己の強みを知り、仕事の仕方を学び、価値観を悟る。自己を知ることで、為すべきことがわかり、為すべき貢献も明確になる。また、組織を最大に生かすには、他人の仕事の仕方を理解し、お互いの行動に責任を負わなければならない。

ピーター・F・ドラッカー

一所とは集中

  • 成果をあげるための秘訣を一つだけあげるならば、それは集中である。成果をあげる人は最も重要なことから始め、しかも一度に一つのことしかしない。
  • 自らの強みを生かそうとすれば、その強みを重要な機会に集中する必要を認識する 事実、それ以外に成果をあげる方法はない
  • 集中せよ。成長戦略は集中を要求する。成長戦略の最大の間違い、しかも最も一般的な間違いは、あまりに多くの分野で成長しようとすることである。成長戦略は、機会のあるところに的を絞らなければならない。自らの強みが異常なほどに大きな成果を生む分野に集中しなければならない。
  • いかなる組織といえども、多くの分野において卓越することはできない。しかし、一つの分野において卓越することはできる。成功するには、この一つの分野における卓越性に加えて、 多くの分野において並み以上でなければならない。

以上、ピーター・F・ドラッカー

 一生懸命な人と一所懸命な人の違い

人間としての器の大きさはこんなところで見抜ける。 説明や選択を求めた時に、

  • できない理由を探してできないことを証明するのに一生懸命な人
  • できる方法を探してどうすればできるか検証を重ねるのに一所懸命な人

一生懸命分散型一所懸命集中型だ。

分散型はいつまでたっても成果がでないが、集中型はやるべきことをやっているのでいずれ成果がちゃんと出る。

わたしは「コンサル不要論」を提唱して自分で問題解決できる人を増やしていくべく活動している。達成会議もその一環である。

自分で問題解決できる人とは、できない理由探しを一生懸命する人ではなく、できる方法を一所懸命に探し見つかるまで諦めない人のことを指すのは言うまでもない。

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