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11日(木)は木曜の定例稽古。新宿スポーツセンターの第二部道場で居合と剣術の稽古を行いました。
毎回必ず行っている剣と禅を一体に行う創作型である「剣禅一如(けんぜんいちにょ)」に変更を加えました。
初太刀を趺踞からその場で左足を引いた水平抜きつけとしていたのを右足を踏み込んでの水平抜き付けに変更しました。
こうすることで右足の負担が減り、筋力に頼らない抜きつけが可能となりました。高齢者が多い教室でもあります。趺踞ですら辛いのですが、そこから抜刀と同時に立ち上がるのはかなりの負担です。
辛い人用に立技の剣禅一如も作ってあるのですが、座技の方が格好いいのでやはり皆さん趺踞からやりたいようで必死に挑戦しています。
禅を行うのが本義の型ですので、何も初太刀 に難易度の高い超近接状態からの抜刀を行う必要もないと思い、そのまま右足を踏み込んでゆったりと水平に抜きつける型へと変更した次第。
また、初太刀で一歩下がってしまうと最後の納刀でも一歩下がったままとなってしまい、連続して業ずることが大切なこの型においてどんどん下がって行ってしまうことを防止し、その場から動かずに連続して行ずることが可能となりました。
礼法にも変更を加えました。
斬総研では現在遠方で稽古に通えない方や国外の入門希望者向けにオンライン道場を準備中です。そこで教授する礼法のうち、座刀礼に変更を加えました。
これはずっと疑問に思っていたことではあるのですが、様々な流派でもそうですが、立刀礼と座刀礼で、柄頭の向きが逆になっていませんでしょうか。
立刀礼で右手に柄頭、左手でものうちあたりをもって礼をしますが、座刀礼では、床に鐺をつけた後わざわざ左に倒し、立刀礼とは逆向きに刀を横たえます。
もちろん刀を抜かない(抜きにくくするため)というのは知っています。とはいえ、如何に抜かない礼法であってもそこから抜くための兵法が存在することも知っています。
兵法においてはどんな状態からでも抜いてしまう(たとえ柄頭を両手で抑えられても)わけですから、そういう見かけ上の建前は置いておいて、立刀礼と座刀礼で柄頭が逆向きになるのをどうしても気持ち悪く感じていました。
当然こういうシンプルなことというのは外国の学習者からは質問されがちです。その時答えることができないと困るわけですが、そもそも立っていても座っていても同じことをしていれば無駄な質問を予防しそれに答えるストレスからも開放されます。
というわけで、座刀礼も立刀礼と同様に柄頭を右にして横たえるように変更しました。これにより一連の所作はさらに流れるように自然で美しいものとなりました。
剣術では、前回に引き続き、受け流しからの斬り付けを行いました。これには陰陽明暗4種あるのですが、それぞれ相手をつけて木刀で打ち合ってみなければわからないことが多々あります。
型稽古だけでは机上の空論となる最たる例です。
受け流す際の刀の向きや角度、手の内、身体運用などなど。
受け流しは受け流さないという名言を残した先生がおられますが、タイミング次第では刀同士が触れ合うことなく斬り返しができることがあります。
受け流しは敵が真っ向に斬り込んで来た後之先を捉える技でありますが、先之先を捉えて切っ先で突き込むようにすることで、敵の動きを一瞬止めたり、タイミングをずらしたり、目の前に突きつけられた刀を叩き落とすような動きを誘発したりする効果があります。
この時、先に書いたような刀同士が触れ合うことなく斬り返すことが自然とできたりします。これは杖術などで敵の隙きを誘発するために目の前の空間にふと杖先を突き入れ、それを叩き落とそうと刀を動かした瞬間に生まれた空間にすかさず技を打ち込む、という誘い技の一種と似ています。
まさに杖術をやっていたから生まれた技とも言えるかもしれません。
斬総研は剣術や居合で稽古した内容を真剣試し斬りで試してみる、ということを行っていますから、これらの技もいずれは畳表を相手に試し斬りをすることになります。皆さん練習した技を試すのを毎回心待ちにしているようです。
斬総研の剣術・居合稽古は現在毎週木曜の午後14時から16時に新宿スポーツセンターで行っています。
見学は受け付けておりませんが、ビジター参加(1回3,000円)は受け付けておりますので、ご予約の上お気軽に起こし下さい。
また、冒頭にも書きましたが、現在遠方で通えない方向けのオンライン道場も準備中です。
指導動画や、時折稽古のライブ中継も閲覧できるようにします。ライブ中継はアーカイブで保存されますので後々何度でも見返すことが可能です。
オンライン道場は近日OPEN予定ですのでこちらでも告知します。
どうぞお楽しみに。