後藤真剣斬法研究会20180208

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【読了の目安 : 3 分】

神田ラボにて定例研究稽古を行った。

上の動画をインスタグラムにシェアしたところ海外の剣士の方々から多くのフォローを頂いた。

「洗練されてて無駄がない」「素晴らしい」などと英語コメントも寄せられた。

研究稽古であって演武ではないし、あくまで研究者がラボで実験の途中経過をICで口頭録音しておく程度の記録なので過分な評価ではあると思うが、感謝の意を表した。

まさに後藤真剣斬法研究会では武術的に洗練された技を目指している。筋力頼りの大振りで、正中線不在、体幹グラグラ、足腰フラフラ、体軸ブレブレ、オーバースイングなぶった斬り刀法は断固否定する。

そんなもの単なる物切り遊びに過ぎないと考える。

物切り遊びに興じている人というのは「斬る」ことが目的となっていて、斬れさえすればそれでいいと思っているから、それ以上の成長も発展性もない。

振りかぶりが大きく力一杯遠心力でブンブン振り回す、一太刀斬る度に大勢を大きく崩しヨロヨロ。たとえばこれのどこに残心があるというのか。

そもそも物切り屋は武術を目指してはいないからそれでいいのだろう。

さて、斬法(きほう)には守るべき型、身につけるべき基礎基本がある。型があって基礎基本があるということは、そこに明確に体型付けられた原理原則、理論がある、ということだ。

その理論体得のために基本稽古を重視する。斬る稽古は試斬と呼ばれているが、文字通り試し斬りに過ぎない。基本通りに出来れば斬れるしそうでないなら斬れないただそれだけだ。仮に基本通りでなく斬れしまった場合には斬れたうちに含めない。

斬ることと斬れることは違うのだ。

斬れさえすれば良い物切り屋には守るべき原理原則、寄るべき基礎基本がないから斬ることと斬れることの判別はつけようがない。よってどんな形であれ斬れさえすれば良しとする。

そんな斬り方では斬れても意味がない、という意見をぶつけてみても、斬れないとつまらない、モチベーションがわかない、ストレスが溜まるなどとと言う。つまりは斬れさえすればよいの先には、楽しけりゃいい、スカッとすればいい、気持ちよければいい、という快楽主義的な価値観と我々武術研究者とは異なった目的がある。

我々武術研究者は武術稽古を通じて普遍的原理原則を体得し、それを実践的なものとして実生活で活かし人生をより良いものにすることを目的としているから、斬れても斬れなくても等しく学びであると捉えている。

偉そうなことを書いているものの私とてまだまだ未熟な修行者の一人である。記録のために動画を残しているが、毎回撮りためてきた過去の映像を全否定するつもりで日々挑んでいる。過去の記録は過去の一時点、発展途上を切り取ったものでしかなく、完成形ではあり得ない。

常に今日は昨日の自分を超える。今日は明日の進歩発展のための叩き台でしかない。満足の行くものなど一つもないが、振り返ってみたとき確実に成長実感を得られる。

どこまで進化できるか、そのことにしか興味がない。

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後藤健太

【サムライ社長】
斬法総合研究所所長/真剣武士道指南役
株式会社コンセプト・コア代表取締役/経営コンサルタント
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