社長ブログ

スマホからガラケーに戻してみたメリット・デメリット

スマホからガラケーに戻すことになった経緯

4月5日に我が社も無事に2周年を迎え、新しいタームがスタートした。
これを機に通信環境の見直しをしようと、思い切って脱スマホを決意。これには仕事上増えてきた商談時のプレゼンや業務の効率化のためにタブレット導入を真剣に検討していたということもあった。
タブレットを導入すればスマホは不要になる。
そこでスマホから電話と携帯メールの機能だけ取り出し、つまりガラケー化し、主にスマホで使用していた通信機能やアプリをタブレットでと考えたわけだ。

スマホからガラケーに戻したくなった理由

こちらの記事<iPhone5からガラケー(フィーチャーフォン)に電話帳を移行させる方法(覚書)>にも書いたが、スマホの中毒性と依存性の高さに危機感を覚えたのがその理由の筆頭だ。
人々の生活スタイルを一変させるインパクトをもつものをしばしばイノベーションと呼ぶが、それが皆にとって等しく”改善”であるとは限らない。
筆者の場合には、それが“改悪”となったわけだが、街で観察する限り、気づかぬうちにこの”改悪“の犠牲者となってしまっている人々が多くいることが分かる。
もちろん、この変化を“改善“として劇的に生活の質を向上させている人もいるだろう。しかしながら、それはほんのごく一部だと思われる。
わたしたちにとって、スマホより大切なモノとはなんだろうか。あなたは知らぬ間に情報の奴隷になっていないだろうか。
こちらの動画をご覧頂きたい。

そんなにじっと見つめるのならば、画面ではなく、あなたの「隣にいる人」を見つめてみて。
私たちは誰かと一緒に何かをするときに、一番幸せを感じます。
今、もう一度確かめたい。
本当に大切なものを、ネットに依存する事で見失っていませんか?
Never Stop Exploring… 人生を最高に旅しよう

スマホからガラケーに戻す目的

スマホからガラケーに戻す目的には、スマホにより失ったものを取り戻すこととスマホを手放すことにより受ける恩恵を増やすことがある。
それは主に以下の5つに代表されるだろう。

  1. 時間の確保
  2. 経費の削減
  3. 疲労の軽減
  4. 危険の回避
  5. 効率の改善

この目的を達成するために筆者がしたことは実にシンプルだ。
スマホから「電話+携帯メール」の機能だけ取り出してみた。筆者が利用するソフトバンクモバイルの場合、パケット通信を使わないなら934円(税別)のホワイトプラン+電話代+S!ベーシックパック300円(税別)で運用できる。
当初、S!ベーシックパックもなしにしてみたが、SMSしか使えないため、携帯番号にしか送れず文字数に制限があり、携帯メールに送ることができないことからやむなくS!ベーシックパックも追加した。
手元に残ったスマートフォンは、電話はできないがWiFiはそのまま使えるため、WiFi下における通信端末として、通常の携帯時はもっぱらiPodやデジカメとして機能する。もちろん、アプリもそのまま使える。スマートフォンに感じた悪い部分を排除し、良い部分だけ使おうとしたわけだ。
超緊急時には、タブレット端末でテザリングしてネット接続も可能だ。

時間の確保

時間の確保は大きな問題であった。何が問題かというと、時間が細切れにされてしまうことである。生産性は時間と労力を以下にいかに選択と集中するかにかかっている。時間が細切れにされることで、時間も労力も掛けられなくなると、忙しい割になにも進捗していないという事態が頻繁に起こるようになる。
すき間時間でできることは限られている。成果をもたらす仕事は、じっくり腰を据えて取り組むべきものばかりだ。したがって、一日のうちにどれだけまとまった時間を確保することが出来るかが成果を左右する。

経費の削減

端末の高さもさることながら、通信費の高さはずっと指摘されていることだ。大手量販店が独自料金体系の格安スマートフォンを続々投入してきているが、こうした消費者の不満に答えられるだろうか。
端末代込みで月額2980円、イオンが火をつけた低価格スマホ、ビックやヨドバシが追随
この記事で度々触れることだが、スマートフォンが抱える潜在的な問題は何も料金だけの問題ではない。もっと本質的な部分で警鐘を鳴らす必要があると感じている。

疲労の軽減

頑張れば見えないこともない。このなんとか閲覧できるレベルのサイズがクセモノだ。ちょっとした調べ物にしてもスマートフォンがあればすぐに検索可能だ。スマホの普及に従い、日本人のネット接続の時間が飛躍的に伸びてきている。その平均はすでに2時間を超え、中でもスマホからのネット接続は約半分の1時間に迫る勢いだ。
あの狭い画面を1時間も見ていれば、当然姿勢も固まり、眼精疲労から首肩頭に疲労や痛みを生じることになるのは当然であろう。

危険の回避


歩きスマホによる事故が急増しており社会問題化しているが、ここで言う危険とは上で述べたもっと本質的な部分である。それは、スマートフォンの持つ依存性の高さと中毒性の高さにほかならない。もちろん、これらの危険性を理解して危機コントロールできる人は今まで通り活用すればよいと思う。しかしながら、それが出来る人はそうは多くないと感じている。筆者もその一人だ。
油断すればスマホの画面を見ている自分がいた。自覚症状がないというのも危険な理由の一つかもしれない。コントロールの方法を習得し、使いこなすというのが現代的な方法かもしれないが、もっとシンプルに「手放す」ことを選択した。ただそれだけのことである。

効率の改善

スマホにより効率がアップしたことは何か。メールやSNSくらいしか思いつかない。もちろん、たくさんの仕事効率化アプリが活用できるので、それらの恩恵を享受することは出来るだろう。
しかしながら、人との繋がりやコミュニケーションを円滑にしてくれた反面、それらは果たして即時的に行われる必要がそこまであるのかどうかは甚だ疑問である。
オフィスでの仕事効率化といえば、いかに上司や同僚、また顧客から仕事時間を奪われないかに尽きる。オフィスではあなたの集中を削ぐ時間泥棒がたくさんいる。

もちろん、スマホはガジェットにすぎないから、視界に入らないようにしたり、電源を切ったりしていくらでも対処方法はある。しかしながら、そうしてしまうとスマートフォンのもっとも優れた長所である「いつでもどこでもすぐに」という即時性を活かすことができない。

スマホからガラケーに戻したみたメリット

約1ヶ月の運用を経て、享受できたメリットをまとめると以下のようになる。

  1. 読書時間が復活!
  2. 通信コストが安い!
  3. 時間に余裕ができた!
  4. 充電しなくなった!
  5. 会話に集中できるようになった!
  6. AndroidタブレットからLINE電話が使えるようになった!

以下に詳細を見ていこう。

読書時間が復活した

スマホにしてからというもの、それまで移動中は読書や勉強の時間であったが、すっかり「繋がる」時間になってしまった。自動的に増えたスキマ時間により、今すぐでなくても構わないものに「即時対応」し、優先順位も低く、重要でない雑事を「優先的に」処理する悪しき習慣が身につきつつあった。
強制的に繋がらない状態をつくることで、再び良質なインプット時間を取り戻すことができた。

通信コストが安い

高い契約をやめ、最低料金にしたため当然通信コストは安くなった。筆者の場合、SoftBankのiPhone5 で月々8,000円から10,000円、その他ウィルコムの誰とでも定額を使用していたため、月額10,000円から13,000円くらい通話料と通信料がかかっていたが、ウィルコムをやめ、ガラケーに通話とメールを、タブレットはSIMフリーの端末で、月額980円1GBの格安SIMを導入することで、合計2,300円に抑えることができた。
月間およそ1万円のコストダウンだ。年間に換算すれば12万円のコストダウンにもなる。もちろん、今の通話プランでは通話状況次第で料金が変動するが、そこはタブレットのLINE電話や、その他インターネット電話をフル活用してコストダウンを図ればよい。
筆者と同じようなスタイルをお考えであれば筆者の構成は参考になるかもしれない。
携帯電話はAmazonなどで白ロムを手に入れ銀SIM化しよう。
タブレット端末は、SIMフリーのものを選び格安SIMを導入しよう。現在日本で普通に手に入るSIMフリー端末は、一部のiPadやネクサスを筆頭に片手で数えるくらいしかない。筆者はLenovoのYoga Tablet 8を手にした。スタイルや機能が気に入ったのはもちろん、日本で普通に手に入るSIMフリー端末の中ではもっとも安くてに入ったし、なにより電話一本ですぐに使えるIIJの格安SIMが同梱されていたからだ。

時間に余裕ができた

脳みそは24時間フル活動しているのである。 顕在意識優勢の覚醒状態では、常に様々な思考が脳みそのCPUを支配している。思考が滞り疑問が浮上すると、すぐに調べずにはいられなくなる。そんなときにスマートフォンがあると即座に電脳世界にアクセスし、答えを検索してしまう。
その答え探し(検索)に多くの時間を奪われるのだ。
ネットサーフィンと言われるが、絵に書いてみればまるでマインドマップのように連想ゲーム的に肥大拡散する情報の閲覧は、「無意味」であるばかりか非常に「非効率」である。
求める答えを導き出すための方程式が決まっているのであれば、あとは不足するピースさえ見つけてはめ込めば良い。そのピースの周辺にある「無駄な」アイデアに寄り道している時間など本当はない。
我々がすべきは、情報の検索でも収集でもなく、集めた情報を使って価値を創造することだ。
やってみればわかるが、今すぐ必要な情報などそんなに多くはない。調べるべき情報が出てきたなら、適切な質問を用意しておくだけで良い。あとでネットが繋がる環境で一気にまとめて検索すればよい。
今すぐ調べる習慣がついてしまうと、考えが思い浮かぶにまかせて、思考や意識がそのとるに足らないアイデアに囚われることになる。本人は考えているつもりでそんな気分が味わえるので、クリエイティブな気分を味わっているのかもしれないが、実は何も創造していないことに気づき、あとで愕然とするのである。

充電しなくなった

ガラケーとともに、通信専用端末・デジカメ・iPodと化したiPhone5だが、ネットに接続していないというだけで一日充電が持つことに驚いた。ネットに繋がっていないので移動中にSNSをすることも、頻繁にメールや電話をすることもないため、ほとんど使わない。
頻繁に充電する必要がなくなったため結果的に節電効果もあった。

会話に集中できるようになった

ネットに常時接続していると、SNSやメールが頻繁に横槍を入れてくる。それが無くなるだけで平穏な時が訪れるから不思議だ。いかにスマホに時間や意識を支配されていたかに気づかされた。

LINE電話が使えるようになった

2014年3月17日にスタートしたもののiPhoneではまだ対応していない(4月23日時点)LINE電話が新規で購入したAndroidタブレットから使えるようになった。これは想定していなかったがうれしい誤算である。
*9月1日追記・・・スマホ同様依存性の高さからLINEもやめました。

スマホからガラケーに戻したみたデメリット

明確な目的意識があってガラケーに戻したため、予め想定できたデメリットはすべて想定内であり許容範囲である。ほとんどのことは、代替案で事前に解除できることであった。

  1. 調べ物が気軽にできなくなった→メモしてあとでまとめて調べることに
  2. 電車やバスの乗り換えや時刻表が気軽に検索できなくなった→事前にスケジューリングしておくことに
  3. 地図が気軽に使えなくなった→事前にルートを調べてスクリーンショットなどで対処
  4. 電話帳の移行が一苦労だった→こうして対処
  5. 文字入力が一苦労

なんのことはない。スマホが登場する以前にあたりまえにやっていたことに戻っただけである。
ただし、文字入力だけはフリック入力にすっかり慣れてしまっていたため、少々手こずった。しかし、ブラインドタッチが可能なのは便利だと思いだした。

まとめ

以上、ざっと思いつくままに使用感をまとめてみた。1ヶ月たった現在、当初不便に感じたことにも慣れ、メリットばかりが際立ってきている。
スマホの便利さに触れた当時は、これでガラケーの時代は終わったと感じたが、ガラケーに戻ったいま、ガラケーの復権はありえるかもと思っている。もちろん、それは従来の形態ではなく、ガラケーとスマホのさらなる進化した形態として。

追記

9月18日追記
フェイスブックでスティーブ・ジョブズが子どもにiPhone やiPadを使わせなかった理由という記事を見つけた。
この記事についての筆者の見解はコチラの記事にまとめたので合わせて参照頂たい。

スティーブ・ジョブズはなぜ自分の子どもにiPhone やiPadを使わせなかったのか

11月25日追記
ソフトバンクのガラケー「004SH」からauのガラケー「GRATINA」にMNPした。カラーは自分のパーソナルカラーであるオレンジで決まり。ソフトバンクは004SHを通話専用機として運用していたが、仕事の関係で通話がやたらと多くなってきてしまい、結局価格メリットが得られなくなってきてしまったのだ。
なんとか通話料を下げられないかと模索していたところ、
GRATINAで通話し放題回線が月額1026円!auの電話カケ放題はガラケープランならデータ無しでも毎月割が継続!
こんな記事を見つけてしまったのである。
すぐにauショップに駆け込みMNPの申込。無事に国内なら誰にでもどこにでもかけ放題で1026円を実現した。

後藤 健太

後藤 健太

サムライ社長/株式会社コンセプト・コア 代表取締役

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