社長ブログ

理想顧客が増えない3つの理由

自社や、自店舗のお客様が当初想定していた属性とどうやら異なると感じる、あるいは、「うちの店にはいいお客様が少ない」とぼやいているダメな経営者をよく見かける。
また、そういった相談をよく受ける度に感じるのは、そもそも貴社、貴店にとって理想のお客様(理想顧客)とはどういうお客様だと定義しているのだろうか、ということだ。

理想顧客が増えない3つの理由

いきなり本題に入ろう。
理想顧客が増えない理由は簡単だ。経営戦略がないのである。それは次の3つのポイントに絞られる。

  1. 自社・自店舗のあるべき姿とやるべきことが不明確
  2. 理想顧客の定義が不明確
  3. 自社・自店舗が理想顧客に提供すべき価値が不明確

ということだ。
自明のことながら、1〜3まで全て連動しているが、もっとも重要なのは、言うまでもなく3番の理想顧客が「お金を支払ってでも手に入れたい価値は何か」、ということだ。

1.自社・自店舗がどうあるべきか何を為すべきか

あり方ややり方というと難しく感じるかもしれないが、つまりは、自らをきちんと定義するということだ。明快で一貫性があり、焦点の定まった定義が拠り所になるのであって、理想顧客にとってのわかりやすさや親密さともなる。
つまり、自社・自店舗にとってミッション(使命)は何か、ということだ。
ミッションは、顧客の期待、自社の能力、自社の希望という3つの領域が重なりあう部分に立ち現れる。顧客の期待に自社の能力と希望を合わせていくという方がニュアンスとして近しい。これをマーケティングという。
余談であるが、自社の能力と希望の上に、顧客がまだ気づいていない新しい期待をつくることをイノベーションという。
期待・希望・能力

2.理想顧客とは誰か

ほとんどのうまくいかない企業や店舗の特徴として顧客や消費者などとざっくりと捉え過ぎなのだ。ようするに「雑」なのである。
理想顧客とは、言うまでもなく自社や自店舗が提供する商品やサービスを、価値ありと喜んで買ってくださり、高い満足度を感じてくださる顧客を言う。言い換えるならば、ありのまま・あるがままを愛してくださるお客様だ。
そうでない顧客の場合、まったく同じ商品やサービスを提供しているにも関わらず、クレームや返品になる場合がある。これは、互いにとってとても不幸なことだ。
したがって、企業や店舗は、理想顧客以外は、なるべく排除するよう努力しなければならない。誰かれ構わず集客すればいい、客数が増えればいいというものではない。

3.理想顧客が価値ありと認めるものはなにか

企業や店舗が自ら生み出していると考えるものが重要なのではない。顧客の価値ありと認めるものこそが重要であり、事業とはすべからくそれが起点とならねば成立し得ない。
顧客は自らが求めるもの、必要とするもの、期待するものにしか関心を寄せない。顧客の関心は常に、「この会社やお店は自分に何をしてくれるのか」ということだ。
つまり、企業や店舗は、われわれはあなたにこういう価値を提供しますよ、というのをわかりやすく伝えなければならないし、伝える術をもたねばならない。
これは広告すればよい、ということではない。
広告するにしても、理想顧客が増えるように仕掛けを設ける必要がある。

情報を管理せよ

さて、理想顧客が増えない理由は、あり方、やり方、みえ方が一致していないためであった。特に、理想顧客にとって自社や自店舗がどう見えているのか、というところに気を使っていない企業やお店が多すぎる。
これは、先ほど触れた広告の話にも関連するが、ようするに、インターネットやチラシ、パンフレットや広告などから事前に得ていた企業や店舗のイメージ(セカンダリ情報)と、実際に利用した際に直接受け取るイメージ(プライマリ情報)との間に隔たり(ギャップ)が生じてしまっているのだ。
これは、事前情報によって期待が高まれば高まるほど「裏切り」と捉えられ、不満をますます増幅することになる。出会い系サイトではないが、まことに男女間の恋愛と近しいものがある。理想顧客とは相思相愛のお客様のことを言う。ありのまま・あるがままの自社・自店舗を愛してくれるお客様とはそういう意味だ。
さて、食材にたとえるならば、大根やにんじん、イワシや鯛、牛肉に豚肉など、素材そのものを表すプライマリ情報に対して、セカンダリ情報とは、素材を調理してつくった加工品を言う。インターネット上の口コミは加工されたセカンダリ情報に過ぎず、実際の知り合いから直接聞くプライマリ情報とは、同じ口コミでも質がまったく異なることはご理解いただけるだろう。
現に、口コミサイトの投稿や評価は「参考」にすれど「信用」はしないという傾向が顕著に見えてきている。
したがって、ここで言う情報の管理とは、他人によってではなく、自社や自店舗が自ら発信するプライマリ情報を意識的に活用せよ、ということだ。
それは自社・自店舗自前のホームページやブログであり、自前の紙媒体かもしれない。
当社では、あり方ややり方に纏わる、経営戦略及び戦術の指南だけでなく、このプライマリ情報の発信を意識した「みえ方」の指導もしてる。要望があれば、ホームページやブログなどのWEB戦略、紙媒体によるアナログ戦略をお伝えできる。
特に、最近リリースしたゼロテンは、理想顧客が増えると大好評だ。
そうなるように作っているので当然そうなるのだ。

後藤 健太

後藤 健太

サムライ社長/株式会社コンセプト・コア 代表取締役

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