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前回からの続きでつま先と踵について少し補足。
右足を前、左足を後ろにした構えをとる。この状態で前進する時、左足のつま先と踵(かかと)のどちらを使うべきか。
つま先をつかうと、股関節が反時計回りに外旋し半身となりやすい上に、垂直方向に力が分散するため強い推進力は得られない。
踵(かかと)をつかえば股関節に旋回力も垂直力も発生せず、地面の反力を無駄なく推進力に転換することができる。
答えは、「踵(かかと)」だ。
つまり、つま先は跳躍のためにあり垂直力を生むが水平方向の推進力には寄与しない。踵(かかと)は水平方向の推進力に直接的に寄与する。
逆袈裟斬りの時に後ろ足がつま先立つと腰が凱旋し斬る方向と逆に力を生じる。そのため斬撃力が相殺される上に、つま先立ちにより垂直力が加わわり上へと伸び上がる動きが生じるので必然的に刃筋がブレる。
逆袈裟斬りで斬れない、もしくは斬れてもえぐる人というのは、つま先立ちで旋回力と垂直力を生じさせてしまっている可能性がある。
踵を使うことで旋回力も垂直力も発生させずただ地面の反力を推進力に転換できれば、刃筋もブレることなくスムースに斬ることができる。
杖のお辞儀潰しや木刀での峰返しからの崩しにおいても同様のことが言える。崩せず回ってしまう人は後ろ脚がつま先だっている可能性が高い。
つま先立つことで旋回力により回転が生じ、上方向への垂直力により潰しや崩しの威力が相殺される。結果潰せないし崩せない。
踵を使うことで地面の反力はすべて推進力に転換することができるから潰せるし崩せる。
現段階での覚書。