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暗中模索の先にイノベーションあり 組織にこびりついた悪しき思考習慣、行動習慣を変容し、好ましい組織風土・企業文化を醸成するのには莫大な労力とエネルギーを必要とします。 当然、一時的に業務過多に陥ることもあります。 それは先の見えない不安との戦いでもあり、暗中模索の苦しい道程かもしれません。 見たくないために見ないようにしてきた事や、目を伏せてきたことと真正面から向き合うことになるので、目を瞑ったままではどうしても先は見えません。 思考もフル回転、業務もフル回転、精神も肉体も限界ギリギリ、その限界を突破したところにイノベーションがあり、組織のリノベーションが果たされます。
何が見えるかではなく何を見るのか
何も見えないのではなく、何を見ようとしているのか、何を見出そうとしているのか、見えないのではなく見ると決めること。 賢い人ほど、そこになにがあるのか、何が見えるのかはじめから答えを求めたがります。 答えが示されない限り動かない、答えが明示されさえすればそれを目指すといいますが、そういう人ほど知って満足して問題を解く努力をしようとはしません。 答えのわかっているものを解くことに面白みはありません。予期せぬ答え(想像以上の答え)に感動を覚えます。 それは作業と仕事の如く違います。作業と仕事、戦略と戦術
作業とは現状維持であり、仕事とは現状打破、限界突破です。 現状維持を選ぶか現状打破を選ぶか、それが戦略です。現状打破を選んだならどうやってそれを実現するか、それが戦術です。 現状打破を選ぶことは大抵辛く苦しい道程になりますが、そうしないと自動的に現状維持を選ぶことになります。 つまり、戦略的判断とは進むか退くかの二者択一に他なりません。イノベーション〜創造的破壊
イノベーションの父、ヨーゼフ・シュンペーターは、イノベーションを創造的破壊と定義しました。イノベーションは、シュンペーターの理論の中心概念ですが、初期の著書『経済発展の理論』ではイノベーションではなく「新結合(neue Kombination)」という言葉を使っています。 [amazonjs asin="4003414713" locale="JP" title="経済発展の理論―企業者利潤・資本・信用・利子および景気の回転に関する一研究〈上〉 (岩波文庫)"] [amazonjs asin="4003414721" locale="JP" title="経済発展の理論―企業者利潤・資本・信用・利子および景気の回転に関する一研究〈下〉 (岩波文庫)"] これは、クレイトン・クリステンセンによる「一見、関係なさそうな事柄を結びつける思考」というイノベーションの定義と符合します。 [amazonjs asin="4478021341" locale="JP" title="C. クリステンセン 経営論――ハーバード・ビジネス・レビュー・アンソロジー"]イノベーションの5つの類型
シュンペーターは、イノベーションとして以下の5つの類型を提示しました。- 新しい財貨の生産
- 新しい生産方法の導入
- 新しい販売先の開拓
- 原料あるいは半製品の新しい供給源の獲得
- 新しい組織の実現
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