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お客様のニーズ(必要なもの)とウォンツ(ほしいもの)は違うもの。
お客様のニーズは誰もが氣づいているから、商品化しても競争が激しい。
お客様の未来の幸せを考えて、お客様のウォンツを商品化していく。
考え抜いてお客様のウォンツを商品化しよう。
スティーブ・ジョブズが商品化したのは、お客様のニーズではなくウォンツ。
あなたはお客様が氣づいていないお客様のウォンツを商品化しているだろうか。
iPhone6が発売。6plusは早速在庫切れ
予想通りiPhone 6よりiPhone 6 plusの人気の方が高いよう。あちこちで在庫切れのニュースが飛び込んできているが、そんなに騒ぐほどではなさそう。相模原近辺の携帯ショップの店頭には、「iPhone 6在庫あります」とでかでかと出てましたぜ(9月21日時点)。
で、やはり大きい方が人気。大は小を兼ねるということか。たしかに、スマホ、タブレット2台持ちはまったくナンセンスというか、全然スマートじゃない。2台持ち歩くのもかさばるし面倒。そこに来てスマホとタブレットのいいとこ取りであるソニーのZultraが人気急上昇。しかし、ソニーは次期モデルを開発しない、ということで生産終了。
スマホ・タブレットユーザーの本音
ところで、スマホの大型化の傾向はここのところ顕著だったが、意外なところからもこの傾向が確認できていた。
たとえば、当社では、Web戦略の仕事も数多く相談されているが、スマホの隆盛に伴い、Webのスマホ表示対応が「ニーズ」として増えてきていた。
たしかに、スマホから見た場合に専用の表示になることでスッキリした見た目と軽い使用感が実現できるが、効果が高いのはブログなど、テキストコンテンツベースのWebサイト。
企業のコーポレートサイトや情報量の多い総合的なWebサイトの場合、情報が削ぎ落とされ過ぎて逆に見難くなったりする。
結果として、PC表示に切り替えて、画面を拡大縮小しながら見ているスマホ・タブレットユーザーが多いことが調査により確認できた。筆者もそう使っている。
そこで、スマホ表示に対応したサイトのアクセス解析とユーザーの使用感アンケートを周囲に実施。あくまで参考程度なので母数は少数ではあるが、スマホ対応にするとによる情報量の少なさが不親切となり、ユーザーの不満の原因となっていることが見えてきた。実際、一部物販サイトなどで、スマホ対応した後に購買率が下がるといった傾向も確認され、それをPC表示に戻したところ、元通り戻った、というケースも見られた。
その流れがあっての、スマホの大型化である。
スマホ対応してしまったサイトはこうしろ
かねてよりタブレットで閲覧した場合に、スマホ表示になってしまうWebサイトへの不満の声は高まりつつあった。
さらに、スマホが大型化するにつれて、スマホユーザーからも不満の声が増えてきているし、iPhone 6とiPhone 6 plusの発売により、その傾向はより加速するだろう。
意気揚々とスマホ表示に対応するサイトが増えているところだが、今更ながらスマホ対応してしまったところは元に戻したほうがいいかもしれない。これからページのスマホ対応を検討しているサイトももう少し様子を見たほうがいいだろう。
Web屋は格好のリニューアル需要と仕込みに繋がるため、「スマホ対応しましょう!」と薦めてくるが、それに踊らされてはならない。もしスマホ対応ページを作ってしまっているなら、PC、表示に切り替えることの出来るボタンを用意すべし。そうでないなら、レスポンシブデザインにすべし。
レスポンシブ・デザインとは
スマホ対応しながら、PC表示と内容が変わらず見せたい時にオススメなのが、「レスポンシブ・デザイン」だ。
レスポンシブ・デザインでは基本的にはPC版とタブレット、スマホに表示される内容は同じものにできる。また、画面サイズを察知して7インチは7インチ用に、6.4インチは6.4インチに配置したものを表示できる。
このブログもレスポンシブなので、PCでもスマホでもタブレットでも同じ内容を見ることができる。ブラウザのサイズによって表示が柔軟に切り替わって画面にフィットするのをご確認いただけるだろう。
以下、IT用語辞典より引用
レスポンシブデザイン 【 responsive design 】
レスポンシブWebデザイン RWD / Responsive Web Design
Webデザインの手法の一つで、様々な種類の機器や画面サイズに単一のファイルで対応すること。
WebサイトやWebページをパソコンやスマートフォン、タブレット端末など複数の機器や画面サイズに対応させる際、内容が同じでデザインや動作をそれぞれに最適化した複数のHTMLファイルやCSSファイルを用意し、HTTPリダイレクトなどでアクセスを振り分ける手法がよく用いられる。
レスポンシブデザインではこのような対応はせず、表示された機器の種類やサイズに応じて表示内容が最適な状態に変化するよう設定された単一のファイルを制作し、すべての機器に同じように送信する。
複数のファイルを用意する場合に比べ、デザインや機能の自由度は下がるが、すべての機器に同じ内容を表示でき、更新作業の簡略化や更新漏れの防止が期待できる。
検索エンジンやアクセス解析に内容が重複した複数の異なるURLが出現することも避けられる。
WEBのリニューアルはくれぐれも戦略的に
コンセプト・コアは、家業から企業への成長ステージにある小規模な会社に対し、経営企画室の機能をアウトソーシングで提供しているが、このステージでの相談事項として、WEBページのリニューアルはニーズが多い。
ニーズをそのままに受け取って言われたことをやるだけの業者が多いから、戦略的でないWEBサイトが出来上がる。これは発注のミスなので業者のせいではなく発注者であるあなたの責任。
WEB業者には、経営戦略とWEB戦略を一体または一貫して考えられるところがほとんどないため、当社がグランドデザインとディレクションを行い、信頼の置けるWEB屋に外注してつくるケースが増えてきている。
世の中の99%を占めると言われる中小企業のWEBサイトなどは、ほとんどが単なるWEB上の会社案内に過ぎない。経営戦略などあるところもないから、WEBサイトにそれが現れてくることもない。
とはいえ、事業が順調に推移してきたり、または本気で仕掛けたい場合などは、見た目にもかっこいいWEBサイトを準備したいと思うのか、リニューアルや新規開設のニーズは高まる。
しかしながら、単なるWEB上会社案内を作り続けている限りは、どんなにデザインや見た目が洗練されようが、無意味である。
戦略は細部に宿る。特に、末端、顧客が一番多く触れる、顧客に一番近い場所には、神経を注ぎ込まねばならない。指先まで経営者の思いや経営戦略が浸透しているだろうか。
WEB屋にはできない戦略的WEBサイトのあり方(やり方ではなく)を徹底的に考え抜かねばならない。必要性(ニーズ)を感じてリニューアルを検討するが、WEBサイトのあるべき姿なんて考えたこともないから、こうあるべきというのを論理的に提示されると、そっちの方がいい、となるわけだ。これがウォンツ。
悪いことは言わない。スマホ専用サイトは不要だ。やるならレスポンシブルにしよう。このまま大型化が促進するのであれば、それすらも不要だ。PCサイト一本あればOK。リニューアルの予算は他に回せばよい。