静けさの前の嵐【稽古備忘録】金山剣術稽古階20170928(杖術、剣術、抜刀術)

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【読了の目安 : 4 分】

嵐の前の静けさとはよく言うが、嵐の前は徐々に嵐になっていくのであって、本来静かなことなどほとんどない。むしろ台風一過というように、静けさの前に嵐はあるのだ。

ついでだから、「夜明け前が一番暗い」という言い回しについても触れておく。

私は超朝方人間なので夜明け前に起きる。夜明け前は徐々に空が白んで来て、徐々に朝になる。つまり夜明け前は暗くない。

原義は、英語の諺で、

The darkest hour is that before the dawn.

物事が最悪の状態にあると思える場合でも、まもなく事態はいい方向に向かうだろう

という意味だ。

なにも今お先真っ暗な心境にあるということではない。渦中にあることはたしかだが、邪魔が入れば入るほどその方向性に間違いがないのだとむしろ確信を深めている。

つまり、真っ当なことをされてはリテラシーの低い信者を募る一種の詐欺まがい、ある種の教祖的システムは立ち行かなると危機感を覚えるからに他ならない。

ところで、我々がやろうとしていることはそんなリテラシーの低い属性の人々をむしろ排除し拒絶するもので、そういった属性とは無縁であることは強調しておかねばならい。(余計な邪魔をされないためにも)

しかしながら、根っからの詐欺師や教祖気質というのはそもそも自分以外の他者を下に見て馬鹿にするきらいがあるいるから、下々の者たちの属性分析など細かく行わないし理解する気も頭もない。自分に従わないもの、自分に忠誠を誓わないもの=敵という単純な二元的世界に生きている。

さらにいうと、自分の言うことを聞く人(思い通りになる人)=分かる人・使える人、自分の言うことを聞かない人(思い通りにならない人=分からない人・使えない人という単純な区分けも得意だ。(つまり、単純だ。)

このようになかなか思い通りにはすんなりいかない現実世界にあってそれを一切忘却の彼方に追いやるかのようにひたすら技を繰り返す。

今日の金山剣術稽古会は、杖術、剣術、抜刀術のフル稽古。

次から次に現れる邪魔者のせいで一人稽古の時間は充分にとれないが、金山先生の指導駒だけはなんとか死守している。もはや精神の安定を保つためにもなくてはならない時間である。

杖術では差し替え突きとその場の下三方突きをモクモクと。フロー状態一歩手前まで行って次に。(この一歩手前というのが重要で、フローに入ると簡単に限界突破してしまうので怪我するリスクも増すような気がしている)

続いて二十連円打と新しく十一之型を習う。

十一之型とは

この稽古会に入る前にYou Tubeでこの動画を見てできるようになりたい!と胸を熱くしたが、何をやっているのか皆目検討がつかなかった。今日は時間的に途中までであったが、一つ一つ手ほどきをうけることで徐々に何をやっているのか見える様になってきた。

これは嬉しい。

杖というのは剣や刀と違って上下左右前後が目まぐるしく転換して連続的に技が繰り出されるから、目も撹乱されやすい。細かい手の内の作用も重要であるから、スローモーションにしても見て取れない様々な工夫がそこにはあって、一朝一夕にものにはできない難しさがある。これを手ほどきを受けて解明していく喜びといったらない。

これは杖に限らず武術すべてに共通することかもしれない。つまり、武術稽古には頭による理解とそれを身体化するギャップを埋める重要な役割があって、身体化にはコツの「言語化」と数稽古による「定着」が必要であるということだ。

言語化については賛否両論あって、コツというのは必ずしも言葉に表せる類のものではないという意見も聞かれるが、それは単に語彙不足と国語力の不足によるものかもしれないし、そうでない場合も、「◯◯ではないが」「◯◯とは違うのだが」というように消去法的に本質を浮かび上がらせる方法もある。ようは一言でうまくいえないことも言葉を尽くせばそれなりには言えそうだということだ。

二十連円打では二人一組で前進後退の両パターンを稽古した。前進をようやく覚えたところで後退の動きをインプットすると、当然の如くフリーズが頻発する。

フリーズというのは脳も身体もパターン認識できていない、つまり、身体化していないからで、こうした経験というのも武術稽古以外では、特に仕事ばかりしていてはなかなか経験できないのでとても貴重だから、これも武術稽古を日常に取り入れる理由の一つであると言える。

剣術は前回習った影抜きを再度復習した。右から小袈裟に斬り結ぶ刀をすり抜けて敵の右小手に刃をつける技であるが、すり抜けて斬ると二挙動になってしまうのが課題。一挙動で一気に小手まで斬りつけて行けるよう稽古。

抜刀術では懐月(かいづき)と津波返しを復習。

ここのところ、身体感覚として抜刀する瞬間に鯉口はどこにあるる具合が良いかが分かるようになってきた。

これが少しでもズレると抜きづらさを感じたり実際に鞘にひっかかったりする。抜く刀によっても最適なポジションというのがある。一つ一つ色々な刀で試して検証していきたい。

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後藤健太

【サムライ社長】
斬法総合研究所所長/真剣武士道指南役
株式会社コンセプト・コア代表取締役/経営コンサルタント
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