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斬総研のメイン研究所である神田ラボ。
斬総研では真剣を用いた武術研究を行っている。
流派不問のいかなる団体や協会にも属さない独立研究所で、刀法の真実を求めるすべての剣士に開かれたオープンラボである。
刀法は居合、剣術、抜刀術など武術の範疇に含まれるものであるから、当然武術要素を排除し斬れればいいだけの単純力学思想の持ち主は排除している。
斬総研はあくまでも研究所であり武術団体、武道団体ではないが、武術研究を行っている以上は武術の理を重んじ実践している。
灑水(しゃすい)は洒水とも書く。ようは清めの儀である。
神通力のある日本刀を用いた武術研究を行うのだからはじまりは毎度清めの儀からスタートする。その場はいつも清浄に保たれねばならない。
意味があるとかないとかそういう問題ではない。
ようは「心掛け」や「心構え」の問題である。
やるかやらないかでもない。どうあるか、どうありたいか。あり方の問題だ。
あり方についてやり方や意味を問うタイプの人間は斬総研には全くふさわしくないと言える。
さて、写真は昨日の神田ラボ。
8月の斬法講習会第一回目が開催された。
今まで延べ2000人に迫る人々に講習会を開催してきたが怪我や事故は一度もない。
清めの儀に始まり講習中の危機管理の賜であると思っている。
昨日のゲストの中には中学校2年生で剣道をやっている少年が参加した。
そうか。学生は今夏休みだ。
剣道と剣術は違う。どう違うのか実感してもらうため講習はあまり詳細には行わず、ざっくりと概論だけ行い、まずは先入観のない状態で斬ってもらった。
期待通り、想定通りのことをしてもらい、そこから具体的な各論に入っていた。
飲み込みが早く筋が良いので教える方としても気持ちが良い。
こういうタイプにはどんどん教えたくなる。
癖の修正を含め、剣道にも役立ついくつかのアドバイスも行い、試合で使える必殺技も伝授した。
その夜、少年を連れてきてくださった常連のゲスト様より感謝のメールが入った。
少年家族と食事をしたがスマホで撮影した動画を見ながら始終興奮して話題が尽きなかったそうだ。いい夏休みの思い出になりました、とあった。
こういったメールは主催者冥利に尽きるもので、継続して開催していく意欲の源泉である。
感謝。
私のデモンストレーション。