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袈裟斬りの新天地【稽古備忘録】金山剣術稽古会20171113

バランスの良い肉体から月曜の午前中は毎週パーソナルトレーナーをつけての筋トレをおこなっているが、たまたま今日は限界重量に挑戦したりして満身創痍の状態で下半身鍛錬稽古からスタート(汗)もっとも、それを見越して筋トレは上半身に集中させていた。 武道の業界では何かにつけて筋トレを否定する風潮があるが、断言してもいい。自己流の筋トレにより筋肉のつき方にアンバランスを生じる人が後を絶たないからだ。 とくに一人でトレーニングしていると機材やスペースの制約もあってどうしても特定の種目、好きなメニューに偏りがちだ。結果としてアンバランスな肉体が出来上がる。 わたしはパーソナルトレーナーと二人三脚で理想の動きを実現する体作りを目指している。なので、稽古動画はトレーナーとシェアし、どこが足りないか、どこをどう強化すれば理想の動きが手に入るかなど極めて緻密に戦略的にトレーニングしている。

稽古備忘録

さて、今日の稽古は杖術と剣術を集中的に行った。 杖術では、広いスペースを贅沢に使って自由に動き回るということをやってみた。自由にというのはなんでも難しいもので、いきなりはなかなかできないものである。 自由にやるというものに対し「どうやるのか」教えを請うのはおかしいし、こういうのは意味を問わずにまずやってみることだ。やってみれば自然と気づくことは多い。 やってみれば杖に身体が引っ張られていくというか、勝手に動かされている妙な感覚を覚えたし、それによりその後にやった十一之型がエネルギーが最初から最後まで淀みなく動いて行くのを確認できた。これにより杖と身体の一体感は今まで以上のものであることを実感できた。 剣術では八相からの袈裟斬り横鹿威し(よこししおどし)をおこなった。 袈裟斬りは新天地であった。詳しくは書けないが、この袈裟斬りは反応して対処することはまず不可能であろう。私の目指す必要最低限できるだけコンパクトが動きで起りを察知させず斬られたのにも気づかないくらい凄まじい威力とスピートを兼ね備えた斬りが術理的には高次元で実現できる気がする。 鹿威しは柄頭の使い方がポイントである、ということは私の斬法研究の成果からシェアした。 今日の稽古全般に言えることは、杖で自由に動く、杖に勝手に身体が動かされる、というのを身をもって体感したあとで、木刀に持ち替えても同様のことがおきたし、真剣であればもっとすごいことになりそうだと言うのが実感として感じられたということだ。 引き続き研究を継続していく。

研究者の3時間

なんというか今日の稽古というのは、良作の映画を見た後のような感覚があり、気付きのシェアを行わずにはいられなかった。これは金山氏においても同様であったようで、自然と飲みに行きましょうということに。 飲んでいる間中、ずっとあーだこうだ研究成果発表会をしていたのではないだろうか。 時間はあっという間に過ぎ、とはいえ二人共帰りやすい場所を選んでいたため、ギリギリまで気持ち良い時間を過ごした。 お互いにソロ活動を行う一介の武術研究者同士であるが、こうして互いに気づきや研究成果のシェアを定期的に行うことが出きるというのは何にも代えがたい財産であり感謝の念しかない。

後藤 健太

後藤 健太

サムライ社長/株式会社コンセプト・コア 代表取締役

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