少々過激な内容になるので社長裏ブログに書こうかどうか迷ったのですが、仕事術に分類されることなのでこちらに書きます。
実行なしでは成功なし
当社のビジネスプロデュースやビジネスコンサルティングの仕事では、プロジェクト単位のものが多くあるのですが、ここにどう関わるかは報酬の額によって違います。どのくらい時間と役務を提供するかによって異なるわけですから当然そうなります。(当社は、予算に応じて支援体制を柔軟に変更しますのでこういうケースがよくあります。)
予算がない場合で役務提供が少ない場合はそれはそれで大変で、実役務はほとんどなしでアドバイザリー業務だけになりますから、アドバイスした内容がまったく実行されないと成果を創出することができません。
こういうケースは稀にあるのですが(多くの場合、初期段階で業務委託をお断りします)、無理を押して請け負ってしまったりするとクレームに発展する場合があります。成果が出ないじゃないかというクレームです。これはとんでもないことで、アドバイスした内容をしっかり実行した上で成果が出ないというのであればクレームも受け付けますが、何もしないで成果が出ない、というのは受け入れがたいお話です。
予算が限られているということは自ずと自分たちでやらなければならない業務が増える、ということをしっかり認識した上で、その自信があるかどうか確認し、ここからここまでは自分たちでできる、ここからここまでは自分たちでできないから専門家にお願いする、という線引をしっかりして業務を依頼しなければなりません。
で、こういうケースでとても困るのが、プロジェクト責任者(推進者)に業務遂行能力が欠如している場合です。これでは納期もあってないようなもので関係者はストレスフルな状態に追い込まれます。ストレスが限界値に達すると理不尽なクレームとして表出することになるわけです。
プロジェクト責任者に求められる業務遂行能力
これは言ってしまえば、プロジェクトが発足した次の瞬間に、タスクブレークダウンする力があるかどうか、ということです。
プロジェクト推進者にかぎらず、仕事ができる人というのは、つまり業務遂行能力に長けているわけで、彼らはなにか仕事が生まれた瞬間にその仕事の重要ポイントを瞬時につかみ取り、何をすべきか、何が問題か、タスクを一気に洗い出し、優勢順位をつけてバッファーまで見込んでスケジュールに落とし込み、あとは一気呵成に仕事をこなします。
コンサルタントとしてのキャリアをスタートした時、一番最初に叩き込まれたのがこのタスクブレークダウンでした。これは思考習慣ですから、なんでもタスクブレークダウンする習慣がみについてしまっています。
タスクブレークダウンは7W3H1Gの11項目の視点で探っていきます。
- W / (Why)なぜ・何のために
- G / (Goal)どの状態へ
- W / (When)いつ・いつまでに
- W / (Where)どこで
- W / (Who)誰が
- W / (Whom)誰に対して
- W / (What)何を
- W / (Which)どれから(優先順位)
- H / (How(to))どのように
- H / (How much)どのくらいの予算で
- H / (How long)どのくらいの時間をかけて
また、製造以外の仕事についてはほとんどの場合「人」が介在し、キーマンの人数だけコミュニケーションが発生します。しかもほとんどの場合、一回ではすみません。
この人に関しては、それぞれのタスクをHIROENの6項目の視点で再整理しておきます。
- Hear(聞く)/ 予め誰かに聞いておくべきことはないか?
- Inform(伝える)/ 誰かに伝えておくべきことはないか?
- Request(頼む)/ 誰かに頼んでおかねばならないことはないか?
- Operate(作業する)/ 自分自身で実施すべきことはないか?
- Examine(調査・検討する)/ 調査・検討を要することはないか?
- Negociate(交渉する)/ 予め誰かと交渉すべきことはないか?
人が重要なファクターを担うプロジェクトや仕事では、人をどのように調整するかがプロジェクト推進、業務推進のカギを握っています。だから、キーファクターなのですが、逆に言うと、ここをうまく調整できないとプロジェクトの成功はありえません。
予算をきっちり確保できるところでは、当社がプロジェクトマネージャーとしてディレクションをとることができますので、こういった問題は最小限に、そして最速でプロジェクトが推進されますが、そうでないケースでは、クライアント再度のプロジェクト推進者の業務遂行能力に左右されます。
予算が限られている場合はプロジェクト推進者には是非業務遂行能力の高いメンバーをお願いします。
コメント