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MBO(Management by objectives) 〜本当の目標管理とは

MBO(Manegement by objectives)とは

MBO(Management by Objectives);目標管理は、1950年代にピーター・F・ドラッカーによって提唱された組織マネジメントの手法の1つで、個々人に自らの業務目標を設定、申告させ、その進捗や実行を各人が自ら主体的に管理する手法である。

本人の自主性に任せることで、主体性が発揮されて結果として大きな成果が得られるという人間観/組織観をベースにしているが、日本では、いつの間にか人が人を管理するための指標になってしまっている。

目標管理ではなく目標による管理

目標管理というと、目標を管理することと誤認されがちだが、正しくは、目標による管理だ。
では、どんな目標かというと、トップダウンで与えられた目標ではなく、自分で設定した目標である。
ドラッカーは、目標管理のことを、Management by Objectives and Self controlと表現し、自分で自分をマネジメントすることの大切さを強調している。
にも関わらず、日本ではこのセルフコントロールの部分がいつの間にか忘れ去られ、人が人を管理するための指標になってしまったようだ。

日本における目標管理の認識

Wikipediaの目標による管理によれば、日本では昭和40年代に目標管理の第一次ブームがあったが、さして定着することなくブームは去った。その要因として、

  1. 業績を上げることに目標が置かれるあまり、具体的な数値目標として、「売上」の極大化と誤解された。(売上至上主義)
  2. 自主性を過大評価し、実施途中における組織の関与や行動プロセスが制度的に組み込まれなかった。
  3. 「目標」に対する「成果」を重視するあまり、成果に対する報酬という金銭的インセンティブだけではなく、人は「情」によって動くものという「人間尊重」の考え方が欠落していた。それは本来、MBOが狙ったものと裏腹のものであった。

とある。
また、「目標管理」は成果目標による進行管理であるが、自主性が無視されたノルマ主義と混同されることが多い。

人を使うためではなく、人を活かすために

オーストリアに生まれ、ヒトラーのファシズムを嫌ってアメリカへと渡ったドラッカーは、人間を抑圧する思想に未来はないと考えていた。そのため、人間がいきいきと働き、社会に貢献できる組織とはなにか、思索を重ねて「マネジメント」を書き上げた。




ドラッカーは、マネジメントを、人を使うためにではなく、人を活かすためにつくった。
マネジメントが人を使うためにあるのであれば、マネジメントは使う対象(人)を知る必要はない。ノルマを与えてオシリを叩けばいいのだ。
しかし、マネジメントは人を活かすためにあるのだから、活かす対象(人)をよく知る必要がある。(その人をよく知らずに活かすことはできない)
もしドラで有名になったドラッカーのマネジメントを手早く学習するためには、エッセンシャル版が入門におすすめだ。

目標管理は、自分で自分を管理するために必要

Management by Objectives and Self Controlである。目標管理は、自分で自分を管理するために必要だ。
また、目標管理は、他人から他人の目標(ノルマ)を与えられないための防衛策にもなる。つまり、自分の未来を他人に委ねたくないのならば、自分で自分の未来を作るために自分で自分の目標を管理すればよい。

後藤 健太

後藤 健太

サムライ社長/株式会社コンセプト・コア 代表取締役

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