経営

「まず思う」ということ

稲盛和夫さんが京セラを創業したころ、当時経営の神様と言われていた松下幸之助さんの「ダム式経営」の話を聞いたとき、身体中に電撃が走るような感動を覚えたそうです。

「ダム式経営」とは「景気がよいときに水を蓄えておくダムのように、景気が悪いときに備えるような経営をすべきだ」ということですが、聴衆の一人が「ダム式経営はわかるが、今余裕がないのをどうすればいいのか、教えて欲しい」と質問し、「そんな方法は私も知りませんのや。知りませんけどそれは思わんとあきませんなぁ」と松下さんはおっしゃったそうです。

他の聴衆の方々は一同に答えになってないと笑っていましたが、稲盛さんは「思わんとあきませんなぁ」という一言に心を打たれたそうです。

「まず、思わなかったら、そうはならない。しかし、そうは思うが、現実には難しい」という気持ちがどこかにあると、絶対に高い目標や夢は成就しないということを、そのとき深く感じたそうです。

人は自分が信じてもいなことに努力できるわけがない。人が「どうしてもこうありたい」と強く願えば、その思いが必ずその人の行動となって現れ、実現する方向に向かっていくということをそのとき思ったとのことでした。

もし、皆さんが智慧を絞って(アイデアを出し尽くして)実行したことに効果(成果)が認められないのだとしたら、アイデアが不足しているのかもしれません、行動が足りないのかもしれません、もう少し時間が必要なのかもしれません。

ですが、皆で協力して出したアイデアに不足するところがあるとは思えません。少なくとも、これが実現できれば会社がきっと良くなると確信をもって実行しているはずです。もし不足や瑕疵があるのを知っていて(実行しても効果が出ないことを知りながら)それに目をつむり(見なかったことにして)やり続けているのだとしたら不誠実かつ無責任なことです。

そんなことはあるはずないと信頼した上で、一番確認すべきは、「絶対に結果を出す」という意欲、覚悟があるかどうかということです。

参考文献

後藤 健太

後藤 健太

サムライ社長/株式会社コンセプト・コア 代表取締役

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