創造性の表出を支えるシンプルな2つの要素

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【読了の目安 : 4 分】

アイデアを生み出す能力は誰にでも備わっている。

かつてGE社のジョージ・スティーブンソン博士が、エジソンやアインシュタインなどの天才を研究した結果、創造性を発見し、さらにそれが2つの要素に集約されることを突き止めた。

それが「疑問」「組み合わせ」である。

「疑問」「組み合わせ」

「疑問」とはなぜ?を問うことだが、日本では古来より知恵と呼ぶ概念であり、子供が3歳くらいになって「なぜ?」を問い始めると、知恵がついてきたと言ってきたのだ。

「組み合わせ」とは既知の要素の新しい組み合わせのことで、疑問にしても組み合わせにしても、誰もが持っている普通の能力である。

ところが、実際にはなかなか創造性が表出しないのには、ワケがある。

創造性がなかなか発揮されない理由

小学校の先生に「脳が腐っている!」と言われたエジソンやアインシュタインしかり、天動説に疑問を投げかけたコペルニクスやガリレオは、ローマ法王庁によって火あぶりの刑に処された。

「疑問」とは「勇気」である。

一方、音楽が12音階に強弱やリズム、テンポ等を組み合わせて無数に生み出されるように、そして、アルファベットやひらがな、カタカナなどの言葉を組み合わせることで様々な表現が可能なように、アイデアの組み合わせは無数に存在する。

「組み合わせ」とは「根気」である。

したがって、「勇気」「根気」こそが創造性の基本なのであり、その多寡が創造性の表出ということになる。

このように、創造性の表出には、「勇気」「根気」が求められるため、何大抵の努力では発揮することすら叶わないのだ。

クリエイティブとは現状を打破する力であり、変化を推進するには、勇気や根気が必要とは誠に納得のいく話である。

創造性は精神論ではなく仕組みである

勇気とか根気とか言うと、「なんだ精神論か」と言う人がいる。しかしながら「勇気」「根気」も精神論などではなく、発揮したり持続したりする仕組みだ。

創造的な上司は精神論を仕組みに落とし込んで伝え、創造的な部下は上司の精神論を仕組みに落とし込み実行する。

イノベーションやセレンディピティも創造性と同様に仕組みである

イノベーションやセレンディピティも創造性と同様に仕組みで起きやすくすることができる。

こう言うと、「セレンディピティは仕組みではなく強運である」と意見してくる人がある。なるほど、たしかにセレンディピティとは、偶然の幸運と言われる。ウィキペディアにも、

セレンディピティは、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉である。何かを発見したと いう「現象」ではなく、何かを発見する「能力」を指す。平たく言えば、ふとした偶然をきっかけにひらめきを得、幸運をつかみ取る能力のことである。

とある。

ところが、強運すらもやはり仕組みである。

つまり、ここで言う仕組みとは「疑問」と「組み合わせ」そのものである。

それは、なぜ強運なのか?強運とはなにか?という「疑問」からスタートし、それを成立させる「組み合わせ」を探る行為である。

イノベーションを機能として組み込みセレンディピティを起こしやすくする

イノベーションには「勇気」「閃き」が必要と唱えたのは、脳科学者の茂木健一郎氏である。「勇気」とは【最初のペンギン】になれるかどうかだという。英語で【最初のペンギン(first penguin)】といえば、勇気を持って新しいことにチャレンジする人のことを指す。海に捕食者が待受けているかもしれないのに最初に飛び込むペンギンは挑戦者であるというわけだ。

「閃き」とは、一見規則性のない不規則に見える要素の偶発的な「組み合わせ」のことだ。「組み合わせ」とは「根気」であったが、「閃き」も一定条件を満たした時に発生するものであるから、そういう意味では「根気」を必要とするものである。

つまり、イノベーションもクリエーションも「勇気」「根気」が必要だということだ。

さて、「勇気」「根気」をテーマに講演会をする。

2桁セミナー

かなり具体的な内容だが、このセミナーのどこが「勇気」と「根気」なのかというと、実行するには決断が必要であり、結果を出すには継続が必要だからだ。

また、内容は高度にマーケティングとイノベーションをどう仕組みとして実現するかということである。

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後藤健太

【サムライ社長】
斬法総合研究所所長/真剣武士道指南役
株式会社コンセプト・コア代表取締役/経営コンサルタント
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