社長ブログ

玉石混淆の情報を見分けるシステムダイナミクス的アプローチ

問題解決のためには、当然のことながら問題解決に必要な情報と不要な情報を見極めることが必要だ。
そのためには、問題とはなにかについて深い理解がなければならない。問題の本質と全体を把握できなければならない。
ほとんどの場合、問題だと思っているものは、枝葉末節の主流でない部分で、部分ばかり見て全体を見ていないと、見ている部分の中には本質はないかもしれない。
これは玉石混淆の情報の中から、玉と石を見分ける作業に他ならない。本質は玉の中にのみ宿るのであり、石の中には含まれない。
ちなみに、玉石混淆とは、良いものと悪いもの、優れたものと劣ったものが入り混じっていることを言うが、「玉石混淆」が正しい書き方で、「玉石混交」「玉石混合」などとしていることをよく見かけるがこれは誤記である。

いかにして玉と石を見分けるのか

現象に惑わされず、裏側で何が起きているのか、どうしてそうなるのかなど、物事の本質に目を向けなければ、単なる現象の裏返しのようなつまらない答えにしか行き着かない。
情報判断(情勢判断)の達人ほほとんど一瞬にして玉と石を見分けるが、そういう思考回路を備えているからである。玉石混淆の情報の中から有意義な情報を見出すには、答えはなにかと急ぐ思考を一旦やめ、一歩うしろから物事の本質に目を向ける訓練をしてみよう。
SNSなどで自分はよく批判されると悩む人がいる。そんなことで悩む必要はない。批判されているのは自分ではなく、自分の言動に過ぎないからだ。にもかかわらず、自分が批判されている原因はSNSをやっていて影響力が大きいことが原因だと考える。
たしかにSNSをやらずに、そこでの人間関係も発生しなければ、SNSで批判されるという問題は起きないかも知れない。しかしながら、SNSをやっていること、そこそこ影響力を持っていることなどは本質ではなく付随条件にすぎない。本質的な問題は、批判される自身の言動にこそある。
つまり、自分の言動はSNSの外でも批判されているのであり、たまたまSNSというごく狭い世界の中でいつだれにどう批判されたのか、情報を得やすい状況にいるだけだ。

本質を構成する「システム(系)」と「ダイナミクス(変遷)」

一見して目立つ側の面をそれが真実のすべてと思い込む傾向がある人はこれに簡単に騙される。本質はほとんど現象の裏返しにはない。本質にはそれを構成する「システム(系)」と「ダイナミクス(変遷)」が必ず存在する。
システム(系)とは枝葉末節を取り除いたもっとシンプルな概念図(コンセプト)である。単純な因果関係であり、なにがどうなるということを表す事実関係である。
ダイナミクス(変遷)とはシステム(系)に時間軸を加え、時系列的にどうなっていくかを予測する試みである。このとき現象とは、システムが時系列的にあるダイナミクスにしたがって挙動した結果にもたらされるものである。
したがって、現象(結果)を変えたければ、システム(系)とダイナミクス(変遷)を変えればよい。人生を変えたければ、習慣と行動を変えればよい。
先のSNSで批判されて悩む人を事例にすれば、SNSに登録して何かを投稿する、誰かと交流するというのがシステム(系)であり、何をどれくらい投稿するか、誰とどのくらい交流するかで反響が変わってくるというのがダイナミクス(変遷)である。この場合、実際に批判されているのは本人ではなく本人の言動なのだから、どんな言動(システム)がどんな変遷(ダイナミクス)を経て批判に変わったのか見極めねば本当の問題解決は叶わない。

問題は自分の器次第

ところで、問題解決の初歩で言えば問題を問題でなくすることもできる。そうすれば問題は消滅するわけだが、この場合、批判を批判と思わない、あるいは批判はありがたいものだと感謝する、というダイナミクスに変えてみることで批判も消滅してしまうわけだ。
問題が山積みだと悩む人は、そもそも人としても器が小さいのだ。器が小さいから小さい問題(器の大きい人が問題と思わない問題)を拾い集めて山積みしてしまう。器が小さいためにすぐに満杯になり山盛りになる。そのくせ大きな問題は目にはいらないし認知すらできない。
器の大きい人に小さい問題はないかというとそういうわけではない。あるが器の大きさと比較すれば無いのと同然なのだ。また器が大きければ大きいほど、大きな問題が処理できるようになる。
したがって、世の中や社会に対し、何か大義を成し遂げてやろうと野心を燃やす人は、まずは自分の器を大きくする努力をしたほうが良い。器が大きければ大きいほど世の中や社会に対する貢献度が大きくなるわけだし、解決できる問題も大きく多くなるのだから。

後藤 健太

後藤 健太

サムライ社長/株式会社コンセプト・コア 代表取締役

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