コンセプチュアルスキルを高めるメリット
組織が成長を続けるために欠かすことのできない重要スキルであるコンセプチュアルスキルを、一般従業員層まで全社的に高めるメリットは、社内のあらゆる業務に好影響を与える。
- 社内のあらゆる階層で問題解決力が高くなり、現場のトラブル解消や課題達成に大きく役立つ。
- 他人の深層心理を正しく理解できるようになり、職場の人間関係に良い刺激を与えチームワークがアップする。
- 知識や経験を活用しながら、先入観にとらわれない自由な発想がうまれるため、イノベーションを生みだし、生産性が向上する。
- 経済合理性とロジカルな思考に基づいた競合の先にある、消耗戦にしかならないコモデティ化を回避することができる。
- 仕事に意義や理想を描けるようになることで、意欲と情熱のあふれる社員が増える。
1981年にノーベル化学賞を受賞した福井謙一氏は次のように言っている。
「結局、突拍子もないようなところから生まれた新しい学問というのは、結論をある事柄から論理的に導けるという性質のものではないのです。では、何をもって新しい理論が生まれてくるのか。それは直観です。まず、直観が働き、そこから論理が構築されていく。
(中略)
だれでも導ける結論であれば、すでにだれかの手で引き出されていてもおかしくはありません。逆に、論理によらない直観的な選択によって出された結論というのは、だれにも真似ができない」。───『哲学の創造』PHP研究所より
真に独自なものを生み出すには、ロジックを超えて直観という飛躍が必要になる。その直観の世界のひらめきはコンセプチュアル思考が最も得意とする分野である。
また、心の健康(メンタルヘルス)が叫ばれる時代にあって、心を最も守り、最も強くするのは何か。それは仕事に意義を見出すことだ。情熱を燃やせる理想を描くことだ。そこから湧く力は無限で強力だ。
意義や理想を考えるための内省作業もまた、コンセプチュアル思考が得意とする分野だ。
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